塾長ブログ vol.48 【答えがいつも存在するとは限らない 前編】【ニュースリリース】OURS個別指導学院

OURS個別指導学院
FC教室について

お問い合わせはこちら

開く

トップ > ニュースリリース > 塾長ブログ vol.48 【答えがいつも存在するとは限らない 前編】

ニュースリリース

塾長ブログ vol.48 【答えがいつも存在するとは限らない 前編】

2021年07月30日更新

塾長:粟津 賢一

こんにちは。
夏期講習のド真ん中ですが、今日は現代社会において私が危機感を感じていることについて書きたいと思います。


皆さんは、何か分からないことや困ったことに遭遇した時、まず初めに何をするでしょうか?

ほとんど100%に近い方々の答えが、「ネットで調べる」あるいは「誰かに聞く(相談する)」ではないでしょうか?

私も世間の皆さんと同じようにスマホやPCを使ってネットで検索しますし、現代人である以上これがごく一般的な問題解決方法であることは間違いないと思います。
なるほど、ネットで検索するとかなり専門的で難しい話題であっても、その答えがたくさんヒットします。

試しに、私が学生時代に苦労して理解した「α-GPサイクル」という応用昆虫学の専門用語を検索してみると...、一般の方は一生耳にすることがないかも知れないこんな専門用語でさえ、簡単に説明文を見つけることができます。そこに書いてある内容を理解できるかは全く別の話ですが、どんなに難しい事柄でも、このようにその答えらしき文面に辿り着くことは可能です。

ですから、何か調べ物をするときに真っ先にネットで検索するということ自体は全くもって間違いではありません。
答えを見つけることが目的であるのなら、ネットで検索したり、誰かに聞く(相談する)のが最も合理的です。


しかし...、しかしです...。
「分からない→ネットで検索→読んで納得」という解決方法を繰り返し繰り返し取っていると、
「求めれば簡単に答えに辿り着く」「自分が分からない、知らないことの答えも必ずどこかに存在して、問えば必ず誰かが答えてくれる。」
という必ずしも良いとは言えない経験が蓄積していくことになります。

このことの何がいけないのかというと、「答えが存在しない」「前提条件によって答えが変化するかもしれない」という可能性について検証する思考力が徐々に失われていくという点です。

実際、
「分からないことは、問えば必ず誰かが答えてくれる。」

現代人の多くが、このようなある種の〝信仰〟に身を委ね、自らの思考力を鍛える機会を放棄しているように思えてなりません。何でもかんでも欲しい答えが簡単に存在するという思考に囚われてしまうと、とんでもない勘違いをしたまま生きていくことになります。

なぜなら、「今のところ誰にも答えが分からないこと」や、「答えがあり過ぎて結果的に答えが無い」ということも世の中にはたくさんあるからです。


後編では、具体例を挙げながら、学習塾の現場で起こっていることをご紹介します。


PAGE TOP