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塾長ブログ vol.38【要領の良さも大切です。~数学~】
こんにちは。塾長の粟津です。
前回のブログから少々日が空いてしまいました。
今日は、「要領の良さ」も大切ですよというお話です。
OURS個別指導学院にも毎年、「速く解くのが苦手」と言う子たちが入塾してきます。
勉強し始めた(通塾を開始した)初期段階の子ども達なら、まったく問題ありません。
まずは机に向かって集中し、じっくりと考えることの方が重要だからです。
でも、受験勉強となるとそうも言っていられなくなります。
入試では当然ながら制限時間があるためです。ですから、最終的には、できるだけ最短ルートで答えを導き出し、余らせた時間を(見直しではなく)解き直しに使えるようにならなくてはなりません。
少しでも解くスピードを上げるためにしなければならないこと...、それは、
「正解できた問題についても解答解説をしっかり読んで、自分の解法との違いを検証すること」
です。
初めの段階は、正答できることがまずは大切ですが、受験で合格するためには、ある程度のスピードは必須です。ですから、正解した問題についても、少しでも時間短縮できないかという視点が必要になってくるわけです。
私はよく生徒達に、
「暗算でできることはできるだけ暗算でやろう。」
と言います。
これはもちろん、「スピード優先でいいかげんな計算をしなさい」という意味ではありません。
数字の本質、計算の意味を理解すれば、筆算を使わなくても今の計算力のまま、暗算でできるパターンはたくさんあります。
いくつかご紹介しましょう。
■例①
124×25=
「こんなの暗算ではできない」と思うかもしれませんが、ちょっと待ってください。
「25」という数字の意味を考えてみましょう。「25」は、「100の4分の1」ですね。
そして、「124」は4の倍数です(4で割り切れます)。
このように、「4の倍数×25」の計算式は、「4の倍数÷4×100」と変形すると簡単な問題に変わります。
つまり、
124×25=124÷4×100=31×100=3100
となります。
どうでしょう?これなら暗算でできませんか??
もう一つ練習です。
248×25=
同じように変形して考えます。
248×25=248÷4×100=62×100=6200
ですね。
ということで、「4の倍数×25」はラッキーパターンだと覚えておけば、筆算の必要は無くなりますね。
■例②
162×1.5=
少数を含む計算でも暗算でできます。恐れることはありません。
「1.5」という数字は、「1+0.5」と考えられます。「0.5」は、「2分の1(半分)」と同意なので、「1.5=1+1/2」と考えられます。このことと「分配法則」を使えば、
162×1.5=162(1+1/2)=162+81=243
このように暗算でできる計算に変形できるのです。
このことを踏まえて、
■例③
244×15=
これも例②と同じように考えて、最後に10倍すれば良いだけですね。
つまり、
244×15=244(1+1/2)×10=(244+122)×10=3660
このように計算できますね。
キリが無いのでこの辺で止めておきますが、他にも暗算で時間短縮をできるパターンは無数にあります。「自分には暗算なんてできない」と決めつけてしまわずに、「もっと要領の良い解法は無いだろうか」と冷静に考え直す学習習慣を身に付けていきましょう。
実はこの思考習慣は、「真面目な女子生徒」よりも「怠惰な男子生徒」の方が習得しやすい傾向にあります。なぜかというと、「要領が良い」ということと、「サボりたがり」はほぼ同意だからです。
ですから、「真面目な子」は、「サボる(早く済ませる)ためにはどうすれば良いか」を考え、「サボりたがりの子」は、「やることをキチンとやった上でサボるためにはどうすれば良いか」を意識すればOKです。
誤解を恐れずに申し上げると、これは大人にも当てはまります。
「サボりたがる思考」というのは、必ずしも悪ではないというのが私の立場です。
「サボりたい」と考えた先に「要領の良い方法の発見」がある訳ですから、「サボりたがる思考」が出発点になり得るのです。
でも、やるべきことをしないでただサボるのはいけませんよ。
以下、計算練習です。(暗算で解いてみて下さい。)
①36×25=
②444×25=
③3456×25=
④16×1.5=
⑤32×2.5=
⑥360×15=