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塾長ブログ vol.27【当塾では、中間・期末テストの過去問を配布しません。】

2018年03月06日更新

皆さん、こんにちは。塾長の粟津です。


昨春まで毎月更新していた「塾長ブログ」ですが、随分久し振りの更新となってしまいました。

さて、久し振りの今回の話題は、「なぜ、当塾では各中学校の中間・期末テストの過去問を配布しないのか」ということについてです。
そもそも、学年末テストも終わった今のタイミングに、なぜこのような話題に触れるのかと申しますと、新学年に向けて塾探しをしておられる複数の保護者様から、同様のお問合せを頂いたためです。


「そちらの塾では、○○中学校の昨年の中間テスト問題をテスト前に配布してもらえますか?」と。


私の答えは、「NO」です。

確かに、昨年同時期のテスト問題をもらって解いておけば、まず間違いなく本番のテストの得点も上がるでしょう。「テストで良い点数を取ること」が人生の目的なのだとしたら、それで良いのかも知れません。


ですが、そんな人はまずいないはずです。


求めているのは、「良い点数」ではなく、「良い点数を取れる学力・思考力」であるはずですから。勉強することの意義や、塾に通う本当の目的を見失わなければ、テストの過去問を貰って解くことに何の意味もないことに気付いて頂けるはずです。結局、カンニングして良い点数をとっても意味が無いという理由と同じな訳です。


ここで、誤解しないで頂きたいのは、前述のようにお問い合せ頂いた保護者の方を批判したくて私はこの記事を書いている訳ではないということです。この保護者様方に、そのような要望をお持ちになった経緯についてお聞きしたところ、前に通っていた塾で中学校ごとに過去のテスト問題をもらっていたため、当塾でも同じ対応をしてもらえないかということでした。


こうなってくると、悪いのは、間違いなくそんな安易な対応で、塾生の得点を底上げして通塾の成果を錯覚させようとしている塾の方です。


さらに保護者の方からお話を伺うと、次のような事情が分かりました。


①通っていた塾が撤退することになり、塾を辞めざるを得なくなった。


②子どもの学力が通塾によって上がったということは無かったが、昨年の中間テスト問題を貰って解くと、実力以上の点数を取れていたので、それだけは良かったと思っている。


③自分の子どもは、頭が良くないので、学力の根本的な向上には期待していないが、せめて中間・期末テストの点数ぐらいは、まともな点数を取って欲しいと考えている。


ここまでお話を伺って、保護者様のご要望の本質を掴むことができました。

結論から申し上げれば、典型的な〝良くない塾〟の被害に遭ってしまわれたというのが私の考えです。


まずは、①について、

結局のところ、通われていた塾は生徒数も少なく、経営不振の状態に陥っていたのだろうということです。そして、なぜ経営不振になったのかと言えば、今回の話から察するに、塾生の学力をきちんと上げるだけの指導力が無かったからだろうと思われます。

真面目に学習指導を行っている塾の先生なら、思慮分別も無しに中学校の昨年のテスト問題を配布し、塾生達の得点を水増ししてごまかすような指導は絶対にしません。


そして、②について、

①の話に続きますが、これは本当に誤解です。

テストの過去問を貰うというのは、病気の治療に例えると、「頭が痛いから頭痛薬を飲む」「熱が出てきたから解熱剤を飲む」というのと本質的には同じことなのです。
「なぜ、頭が痛くなったのか(熱が出ているのか)」についてはまるで考えずに、症状を緩和する薬を飲む...つまり、「対症療法」であるということです。学習指導のプロならば、言うまでもなく「根治療法」のような根本的に学力を上げるための学習方法を提案すべきです。それをせずに安易な「対症療法」に甘んじ、あろうことかそれで塾生や保護者を納得させるというのは、私の感覚では社会悪であるとすら思います。


最後に、③について、

学力の向上には、子どもによっては大変時間が掛かります。

正しい学習方法を教わり真面目に実践していけば、早い子なら3カ月、遅い子でも1年ほどで学力向上を実感できるはずです。ですから、保護者の皆さんも、子ども達の可能性を簡単に諦めて決めつけないであげて下さい。


大切なのは、「テストで良い点数を取ること」ではなく、「テストで良い点数を取れるように基礎学力を上げること」です。


そして、教えてあげるべきことは、「去年どんな問題が出ていたのか」ではなく「努力することの大変さと、それが報われた時の喜び」です。


良くない塾の被害に遭われる方が、1人でも減ることを願っています。


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