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塾長ブログ vol.11【できなくて当たり前】

2016年01月29日更新

こんにちは。塾長の粟津です。

受験シーズンに突入し、中学受験、大学入試センター試験、私立高校入試、大学二次試験、公立高校入試...、と気を抜けない日々が続いています。


塾生全員の合格を願いつつ、

今回は、勉強ができなくて落ちこぼれてしまう子どもを一人でも減らしたいという願いを込めて書かせて頂きます。


皆さんは、教育業界で言われている「七五三の法則」という言葉を耳にされたことはあるでしょうか。
「七五三の法則」とは、小学校・中学校・高校での学習内容を概ね理解できている子どもの割合を表したものです。
つまり、小学校で習う内容を理解できている子どもの割合は全体の7割程度、中学生なら5割程度、高校生では3割程度であるということです。裏を返せば、小学校では3割、中学校では5割、高校では7割もの子ども達が、学校で習う内容を理解できないまま卒業しているということになります。


これは私の経験に照らして考えてみても、おおよそ当てはまっていると感じる数字ですので、良し悪しはともかく、このような現状であるということです。


われわれ学習塾のミッションは、学校の授業だけでは理解しきれない学習内容を少しでも分かりやすく噛み砕いて説明し、多くの問題量をこなしてもらうことで学力向上を促していくことであるわけですが、そういった指導を行う際にしばしば障壁になることがあります。


それは、特に平均点以下の子ども達に顕著にみられる「自信の無さ」です。


「次のテストでは、○点以上取れるように頑張ろう!」とか

「そのために宿題の量を少し増やすから、自習に来て質問しながら計画的に進めていこう!」


というような話をしたときに、


「私、頭悪いからムリ...。」とか、

「やってもどうせできないと思う...。」


という返事が返ってくることがとても多いのです。子ども達からこういう言葉が出てくる度に悲しい気持ちになります。

なぜそういう思考回路になってしまったのか...。
それは、子ども達の周りにいる大人達に大きな責任があるのではないかと私は考えています。


子どもとは、不完全な存在です。
すぐにバレるようなウソをつくこともあるでしょう。
約束を破ったり、ルールを守らないこともあるでしょう。
親や先生の言うことを理解できなかったり、覚えたことをすぐに忘れてしまうことだってあるでしょう。


そうやっていとも容易く大人たちの期待を裏切ってしまうことが、当然のようにあるものです。


子どもとは、人間としてはまだまだ未熟で不完全な存在なのです。


子どもに接する大人は、まずこのことをきちんと理解して、子どもの不完全な部分を許容してあげなければなりません。ここで言う「許容する」とは、面倒だからと放置したり、無かったことにしたりするという意味ではありません。何がいけなかったのか、次はどうすべきなのか、子どもの失敗を受け止め、責任の取り方を一緒に考えるということです。


子どもがいろいろなことをできないのは当たり前のことなのです。


ですから、

「どうしてこんな簡単なことが分からないの!」

「こんな点数、お母さんもお父さんも取ったことないのに、あなたはどうしてできないの!」


こんな風に叱ってしまうのは、間違いです。大人の罪だと言っても過言ではありません。

度々周囲の大人たちからこんな言葉を浴びせられて育てば、必然的に先にご紹介したような自己肯定感の薄い自信の無い子どもになってしまうのです。自己肯定感の薄い人は、自分を大切にできません。そしてもちろん他人も大切にできません。自分の価値を低く見てしまっているので、幸せになることが難しい。
大切な我が子に、せめて平均点ぐらいは取って欲しいという親御さんのお気持ちはよく分かりますが、攻撃的な言葉を子どもに浴びせることでは決して解決しないのです。


どうせなら、

「お前は、俺の自慢の息子だ。きっとできるようになるから、諦めずにもう一度やってみよう。」

「失敗した時はお母さんが一緒に謝ってあげるから、思うように挑戦してみなさい。」


こんな言葉を掛けてあげて下さい。そんな一言が、子ども達の未来を切り開く原動力になることだってあります。「七五三の法則」についてご説明した通り、学校の勉強を理解できていない子どもは大勢います。
まずは、「できなくて当たり前」ということを認識した上で、子ども達が自信を持って様々なことにチャレンジしていけるように接して頂ければと思います。


私は、私がかつて受け持ったすべての子ども達の未来の活躍に期待しています。いくつになっても自己研鑽を怠らず、他人に優しく、自分の夢を追う、ピンチの時には助け合える仲間に恵まれ、社会の中で誰かの役に立ち...、そうやって子ども達全員に「なりたい大人」になって欲しいと願っています。


受験期ということもあり、いつになく熱いメッセージになってしまいました。ご容赦くださいませ。


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