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塾長ブログ vol.10【特技を持とう!】

2015年12月23日更新

 こんにちは。塾長の粟津です。記念すべき10回目に辿り着けました。

冬期講習真っ只中ですが、今日は私が子供たちに伝えたいことを書こうと思います。
今日のお話は、少し理屈っぽくて興味をお持ち頂きにくいかも知れませんが、本当に言いたいことはタイトルの一言です(笑)


 さて、今日はまず「比較優位」という物事の考え方について説明させて頂きます。
「比較優位」とは、200年ぐらい前にイギリスのデヴィッド・リカードが提唱した経済用語です。


「比較優位」とは、何なのか?


話を分かりやすくするために、A国とB国の貿易を例に上げてみます。


両国の綿花とパソコンの生産力について、


A国...綿花1000t(労働者100人)、パソコン500万台(労働者100人)

B国...綿花 900t(労働者100人)、パソコン300万台(労働者100人)

合計...綿花1900t(労働者200人)、パソコン800万台(労働者200人)


仮に、このような状態であったとします。
この数字を見ると、A国はB国よりも先進国であり、農業、精密機械工業の両方において、生産力が高い(優位な立場である)ことが分かります。


この状態を、「A国はB国に対して〝絶対優位〟にある」と言います。


では、ここで問題です。


「皆さんが、B国の大統領の立場なら、A国と貿易をすべきでしょうか?あるいは、負けそう(損をしそう)なので止めておくべきでしょうか?」


いかがしょうか?
(ぜひ、答えを考えてみて下さい。)


答えは、「貿易を積極的にすべきだ」ということになります。

理由と方法についてご説明します。


まず、B国大統領として注目すべきは、もちろん「生産力」です。

綿花については、A国が1000であるのに対して、B国は900ですね。 つまり、B国はA国に対して90%の生産力を保有しているということです。

同様に、パソコンについて見てみると、A国が500であるのに対して、B国は300であり、B国の生産力はA国の60%しかありません。
B国からすると、どちらも負けている中でも、パソコンの生産よりは綿花の生産の方が得意であることが分かりますね。 逆に、A国の立場から見れば、どちらも勝っているけれど、圧倒的に勝っているのはパソコンの生産だということになります。


このように、各国の生産力を相対的に比較した時に見えてくる「優位性」に注目するのが「比較優位」という考え方です。
(B国はA国に対して、パソコン生産よりも綿花生産の方が「比較優位」である、という風に表現します。)


さあ、ではここで、

A国は、自国がより得意なパソコン生産に注力するようにシフトし、B国は、綿花の生産にもっと注力するようにシフトしていけばどうなるでしょうか?


A国...綿花 200t(労働者 20人) 、パソコン900万台(労働者180人)

B国...綿花1800t(労働者200人)、パソコン 0万台(労働者 0人)


合計...綿花2000t(労働者220人)、パソコン900万台(労働者180人)


!!!!????


何とも不思議なことに、各国の労働者総数も生産効率も変わっていないのに、両品目とも合計の生産量が増えました。手品のような不思議な現象に見えてしまいますね。


もちろん、このままではA国では綿花が不足し、B国ではパソコンが不足しますから、お互いに足りないものを輸入する必要性が出てきます。
ですから、両国にとって貿易は積極的にした方が良いという答えに至るのでした。 そうした方が双方の国にとって、そして世界経済にとってもメリットが大きくなるんですね。


ということで、ここでいったんまとめます。


生産力が異なる二国間においても、両方にとってメリットがある貿易方法が存在します。
その貿易方法こそ、「比較優位」に注目した方法なんですね。


そろそろ、「何の話やねん!」と叱られてしまいそうなので、話題を本題に戻します。


今回お話したかったことは、この貿易と同じことが、「部活」でも「勉強」でも「会社」でも、他者とお付き合いをする私生活のいたる場面で起こるんですよ!ということです。


もうお分かりですね。

「比較優位」という観点で考えれば、何か特技を持っていれば、その特技を前面に出して他者と関わっていった方が、両者(あるいは両方の組織)にとってより望ましい結果を生むことができるということです。


ここで言う特技というのは、何も「クラスで一番○○が得意」というほど突出した特技でなくても構いません。

「平均より上」であれば充分活躍の場はあります。何せ、前述のA国は、B国に対して絶対優位な立場にありながらも、B国にもメリットのある貿易方法が存在するわけですからね。個人レベルで考えるなら、「何もかもAくんには勝てないけど、○○なら少しは良い勝負ができる」といえる「○○」を持つことがまずは大切なのです。


あなたが得意な「○○」は、きっと将来役に立ちます。

勉強も最たる例の一つです。「平均点以上取れる。」それで充分活躍できる場はあります。
自信を持って特技を伸ばしていきましょう!


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